「いらぬ癖」
うちの息子が、8カ月の時の、エピソードのご紹介になります。
どちらかと言うと、大人しい性格の息子で、どこかへ這っていくこともないので、部屋の中で一人遊びをさせています。
私がキッチンで料理を作っている間に、同じフロアーで遊ばせているのですが、よくみると、主人の父親が買い与えるおもちゃで、遊んでいることが多いです。
おもちゃのピアノや、積み木などには興味がなく、小さい小物のぬいぐるみや、箱に興味があるようなんです。
私の妹が遊びに来れば、息子の子守をしてくれるのですが、その時に、いらぬ癖がついてしまった様子です。
片付けない!?
息子がおもちゃを気に入らない時には、手持ちの小物を遠くに放り投げて意思表示をするのですが、放り投げたおもちゃの片付けを、全く考えないという子供になりました。
そうというのも、妹がその都度おもちゃを拾っては、息子に渡しているのです。
これを繰り返し繰り返し、エンドレスで行うという、息子なりの遊びなのです。
親の立場とすれば、これは将来片付けることを、しなくなるかもしれないと思いました。
その兆候に、実家に連れて帰ると、椅子から床下におもちゃを落としては、おばあちゃんである、私の母に拾わせるという始末です。
これでは、息子がお友達を子分にして、いじめを働いてしまうのではないかと危惧したのです。
「ある作戦」
それからというもの、私の対策は、息子の落としたものを拾うたびに、手が痛いわ、と嘆くことにしました。
全く反応がなく、うんともすんとも言わなかった息子ですが、ある反応が見受けられるようになりました。
私が咳き込んでいると、うわーん、うわーん、と泣き喚くようになったのです。
以前までは、このような反応はありませんでした。
私が例の作戦を、実行してからのことです。
どう見ても、母親が苦しんでいる姿を見て、困り果てて泣いています。
やりすぎ!?
ピリリと辛い、山椒程度の演技のつもりが、素直な子供の心に、大きな傷を与えてしまっかのかもしれないと、後悔をしました。
それから数年後のこと、息子の反応は止むことがなく、私の姿次第で悲しそうにするのです。
そしてその感情表現が、オーバーすぎる位に泣きわめき、誰も止められません。
なるべく息子には、疲れた表情や悲しい顔を、見せないようにはしているのですが、本当の姿を見せるほうが、子供の精神的成長には必要なのではないかという考えもあるのです。
両者の間で葛藤しながらも、息子の反応をみている次第です。
子供の個性によっては、反応が異なるので難しいですよね。