「夢遊病」!?
子供が何歳になっても、その都度親の心配事が増えるのですが、息子は学童期に入る頃になると、夢遊病のような症状が見られるようになりました。
いつも8時には就寝していた息子ですが、ある冬の日の夜のこと、私たちが就寝につこうとした頃、廊下を歩いている気配がしました。
珍しくトイレに行きたくなったのかな、と思い見過ごそうとしましたが、心配で彼の後を追っていきました。
階段を下りる手前で呼び止めてから、何処へいくの?と問いかけました。
息子は、まぶたを閉じたままで、うん。と頷きます。
私がベッドに促すと、部屋にもどり再び就寝につきます。
翌日には、息子は昨夜のことなどまるで覚えがありません。
このたび、一度だけの出来事でしたので、特に何もしませんでした。
「抜毛症」!!
しかし、その後に、抜毛症の症状が見られたのです。
抜毛症とは、精神的ストレスが要因となり、自分の毛髪を引き抜いてしまうという病気です。
当時は学童期の抜毛症など聞いたことがなく、誰にも相談できませんでした。
近所の漢方薬局に駆け込んで、漢方薬を処方してもらうことにしたのです。
そこで、子供のストレスが原因という話を教えてもらいました。
息子のストレスなど考えたこともなかったのですが、よく注意してみれば、人間関係にストレスを感じているようでした。
それも同年代ではなく、周囲の大人との関係がストレスのようでした。
ストレスの原因は家族!?
もちろん、そこには、家族も含まれています。
親としては、かなりの衝撃でした。
息子が家族にストレスを感じているなんて、親としての怠慢に他ならないと思ったのです。
原因は、私の義理母や主人の息子への接し方にありました。
とにかく口が悪く、意地悪な姑と主人です。
されども、大人の私からすれば、気にしない様にできる範囲でも、子供の息子には、受け止めきれなかった様子です。
それもそのはず、という様な言葉を、息子に投げかけるのです。
私の責任??
日頃、忙しさにかまけて気ずいてあげることがなかった親の責任です。
息子は、抜毛症でできた脱毛を気にしながらも、癖が止められないという状態でした。
薬局で育毛剤を購入して、息子に利用させました。
その時に、「ごめんね。いい環境を用意してあげられなくて。」という言葉が言えずにいました。
私も、主人と義理母の被害者だという感情が、どうしても湧き出てくるのです。
もちろん、義理母と主人には、息子の抜毛症を、あえて伝えることはしませんでした。
言って理解できる相手なら、言葉を発する前に考えると思うからです。