息子は怖がり
小学生の息子は物心がついた頃から怖がりでした。
特に小さく光るものがだめで、暗闇で光るネコの目やお化けの目に見えてしまうというのです。
玄関の覗き穴や電化製品の電源ランプ、換気口のスイッチを入れたときのランプなど、家のあらゆるところにある小さい光に怯えていました。
夜のトイレは、当然ダッシュです。
何度言っても怖がるので、光る部分にシールを張ってあげました。
不便だったのは、玄関の覗き穴です。
何せ、外が見えません。
覗きたい時にはシールを剥がし、なんだかなぁと笑ってしまいます。
テレビアニメでも、敵の目がキラっと光るシーンがあるので、怖がるのも当たり前なのかもしれませんが、それは小学校に上がるころまで続きました。
だんだん慣れてきて、ひとつずつシールを剥がしていったのを覚えています。
すっかり大きく
もう全部剥がしたと思っていたら、先日玄関のスイッチ部分に、まだ1枚残っていました。
息子に「これはあなたが、光るのを怖がっていたから、貼っていたんだよ」と説明すると、本人は呆れるように笑っていて、「あぁ昔はね」と言いました。
すっかり大きくなったな、と思った瞬間です。
そんな「小さく光るもの」が、平気になった息子ですが、今でも怖がりな部分は残っています。
例えばテレビ番組の恐怖シーンや、パニックシーンを見た時です。
怖いもの見たさでおもしろがって見るものの、夢に見てしまい夜中に起きてくることが多くあります。
平気なフリをしていても、脳にしっかりインプットされて、忘れられていないのですから、やっぱり怖がりなのかと思うんです。
寝ぼけているのか、泣きながらわたしのところに来ることもありました。
それからは、そのような番組やインターネット動画などを、目に入れさせないようにしています。
慣れれば平気になっていくのかもしれませんが、無理に慣れる必要はないと考えているからです。
今無理でも、中学生や高校生になって自然と平気になっていけばいいかな、と思っています。
そんな息子の最近
そんな息子ですが、最近よく読んでいるお気に入りの本は、ちょっと怖いストーリーなんです。
怖いけれどおもしろい、やっぱり息子は怖がりなくせに怖いことへの興味はあるようで、それはそれで少し安心しました。
いつまでも過剰に怖がる子でいられるのも困りものですから。
ただ、怖い怖いときゃーきゃー言っている姿も可愛らしく見えます。
子供は感受性が豊かであることを大切に、自分のペースでいろいろ強くなっていけばいいと思っています。
そんな姿を見守るのが親の楽しみです。